LR

開発日誌

―リトル・リコレクターのメンバーが、それぞれの目線で開発の様子をお届けします―

ストライプ

こんにちは! デザイナーの茨木です。
今回は、帰還ポイントに吸い込まれるエフェクトを作成した経緯についてお話いたします。

動きについて

アートディレクターの清水さんから、帰還ポイントに向かって吸い込まれるような動きが欲しいとのことで、回転しながら中心に向かって吸い込まれるエフェクトを作りました。

毎回エフェクトを作る際には、UnityのParticle Systemで作っていたのですが、今回はアニーのイラスト自体に動きをつけるためにShader graphsも併用して使用しました。

Shader graphsはアニーが吸い込まれている最中にShader graphsで歪みの動きをつけることと、アニーがメッシュに沿って動くことに用いました。

Particle Systemだけでは表現しずらい部分もShader graphsを併用することで補うことが出来ます。

※Particle SystemというのはUnityの基本機能で、パーティクル(粒子)量や動きを制御することでエフェクトを表現する仕組みです
※Shader graphsというのはUnityの基本機能で、ノードベースでシェーダーを作ることが出来る仕組みです

改善点について

今回のエフェクトは、ゲームでの似たようなリファレンスがあまり見つからなかったため、アニメや漫画の表現で大まかなイメージを把握しました。

具体的には、『NARUTO』のトビが使う神威という技が空間に吸い込まれるイメージに近いと感じてそれに近づけるようにしました。神威では、吸い込まれる初めからゆらゆら対象物が揺れながら吸い込まれていたため、アニーも最初からゆらゆら揺れながら吸い込まれるようにしました。

しかし、先輩からのFBを受けた際に、最初からゆらゆらさせてしまうとアニーの質量感というか実体感が薄れてしまうので、吸い込まれの中盤ぐらいからゆらゆらさせるのが良いとFBを受けました。

吸い込まれる途中から揺れを追加することで、エフェクトの流れが理解しやすくなり、より納得感のあるエフェクトにすることが出来たと思います。

吸い込まれるエフェクト自体一瞬であるため、吸い込まれる途中の揺れには気づきにくい部分かもしれませんが、細かい部分にこだわることで全体のクオリティが上がると考えています。

歪みアニー

その他にも、ただ吸い込まれていくだけだと一瞬すぎてなにが起こったのか少し分かりづらいこと、吸い込まれる流れを決めるメッシュが、最終的に中心に収まらず中途半端な部分で吸い込みが終わっていたため、空中で消えたように見え吸い込まれたように見えないとのFBを受けました。

そこで、最初に少しだけふわっと浮くことで、謎の力が働き上に上がりそこから引き込まれていくという一連の流れにすることで、意味が分かりやすくなるようにしました。

また、メッシュに関しては中心に吸い込まれるようにメッシュを変更することで中心の一点に吸い込まれるようにしました。

歪みメッシュ

その他のエフェクトでも『リトルリコレクター』の世界観にマッチしたエフェクトにするため、見た目の調整を先輩からのFBを受けて行っています。

他のエフェクトを作った際に、線やテクスチャが細かくリアル寄りになってしまったことがあり、イラスト寄りのゲームであるため、線が太い方がいいとのFBを受けました。

画像のエフェクトはコアの爆発のエフェクトの一部になります。

細い線のエフェクト


太い線のエフェクト

エフェクトの完成度よりも、ゲームとして見たときに、どれだけマッチしているかが大事でありバランスを考える必要があると思いました。エフェクト単体ではなくゲーム全体を俯瞰して、プレイヤーに違和感を与えないエフェクトを作っていきたいです。

最後に

『リトル・リコレクター』では神田さんからご指導頂きいくつかのエフェクトを作成しました。今までエフェクトを作ったことがなかったのですが、見た目のインパクトが大きいので作っていてとても達成感があります。
ちょっとした動きであってもエフェクトがあることでゲーム体験を大きく変えることが出来るため、想像以上に大事な要素であると感じています。これからも、プレイヤーの方にワクワクしてもらえるエフェクトを作っていきたいと思います。

それでは、またどこかでお会いしましょう~

こんにちは。プログラマーの堀内です。

今回は、『リトルリコレクター』の最適化に取り組むにあたり、なぜ最適化が必要になったのか、またどのような点がボトルネックになりやすいのかといった概要をお話しできればと思います。 プログラミング寄りの内容になりますが、できるだけ噛み砕いて説明します。


はじめに最適化がなぜ必要になったのかをお話していきたいと思ます。 まずこのゲームのジャンルが、アクションゲームということもあり快適にプレイをしてもらうためには、"60FPS"は絶対に欲しいという要望がありました。

※FPS = 1秒間にどれだけ処理を行えるかの値

やはり今どきのゲーム、ましてジャンルがアクションとなると繊細な操作が求められるので、FPSが低かったりする場合キャラクターが思うように操作出来なかったりなど色々とプレイする際に弊害が出てきます。 実際にSwitchでプレイをしてみたところ45~50FPSしか出ておらず安定もしていないので、非常にプレイしづらい状況になっていました。 これはプレイ体験が落ちてしまうということで、開発も少し落ち着いてきつつある今しかないということで最適化に着手しました。 最適化をやらないにしても、今後要素が増えればそれだけ負荷は上がっていくため、早い段階で問題を把握しておく必要があります。


前置きが長くなりましたが本題に入ります。 まずプログラマー以外の人は、最適化?って人が多いかと思います。 ざっくりと説明をすると「ゲームが滑らかに動くように、内部の無駄を減らし、必要なものだけを効率よく実行すること」になります。

例えばキャラクター周りで

「必要のないオブジェクトまで毎フレーム更新していた」 「画面に見えてない背景も描画していた」

などを減らしていき、限られた16ms(60FPSの1フレームで使える時間)の中に処理を収めていくイメージです。

最適化は始める前に重要なことがあります、それは「計測をすること」です。 勘ではなく、実際に何がどれだけ重たい(負荷をかけている)のかをデータで把握することが最も重要です。 これを怠るとどこから手を付けて良いかわからず前に進めません。

今回の計測には主に以下を使いました。

  • Unity Profiler (Unityで開発していたら一番使うと思います)
  • RenderDoc (描画処理デバッグ用ソフトウェア)
  • Switch実機でのCPU/GPUの処理時間

これらを使って調査し、どの部分が重たいのかを特定して最適化箇所を絞って行きます。

加えて、ゲームを作る際どこがボトルネックになりやすいかも把握しておくと調査しやすくなります。 実際にどのあたりがボトルネックになりやすいのか例をいくつか上げます。

  1. キャラクターや敵、沢山の計算をするオブジェクトが多すぎる
  2. 描画対象が多すぎる(マテリアルやシェーダーの違いにより、まとめて描画出来ない状態)
  3. 半透明やポストエフェクトの描画負荷が高い(Bloom, Blur... etc)
  4. UIのキャンバスが静的なUIと動的なUIで別れておらず再計算されている
  5. 毎フレームメモリ確保やGC(ガベージコレクション)が走っている
  6. プレイ中にI/O(Input / Output)処理で大きなデータを読み込もうとしている

※I/O(Input / Output)とはストレージからのデータ読み込みや書き込みなどの処理を指します

ゲームが重かった場合は、これらと測定した値を比較して見るのも良いと思います。 今回は最適化全体の考え方と、調査の入口となる部分の紹介に留めました。

次回以降では、「どこをどう直したのか」「なぜそれで軽くなったのか」等といった点を、解説していけたらと思います。

こんにちは。デザイナーの清水です。

今回は「絵を描くときに考えていること 後編」をお送りします。
前回では線画までの工程でしたね。ここからは着彩に入っていきます。

ベースカラーを乗せる

ベースカラー

まずはベースカラーを塗っていきます。


全体のトーンを合わせつつベタ塗りしていきます。
私の場合はバケツ塗りをしようとするとハッチングが邪魔になるので、気を利かせて別レイヤーに分けています。

どんなトーンの色にするかはものによってまちまちだと思いますが、リトル・リコレクターにおいては普段の画風のままで描いているので、やや暗めの濃いめです。麺の硬さみたいですね。

場所によって彩度が高かったり低かったりすると統一感がなくなるので、私はだいたい70%くらいの彩度をベースカラーに使用しています。
もちろん現実には彩度の高いものも低いものもありますから、イラスト的ではなくもっと写実的に描く場合は話が変わってきます。そういうときは、一度に色を決めずに、重ねながら探っていくといい感じに馴染むような気がしています。

雰囲気があっているかどうか確認してもらいながら進める場合は線画の清書をする前に色ラフを作ってしまいます。そのとき、ここで塗っているような色をラフに着彩します。
色を塗ってみないとどういう印象になるかイメージしづらいので、大抵はそうします。今回は特段何に使うというものでもなかったので一気に線画まで行ってしまいましたが、仕事でやるなら色ラフがあったほうがいいですね。

1影

まず、全体の大まかな陰影を表現するために、全体にグラデーションをかけます。
細かい陰影は線画の時点で描かれているため、塗りではざっくりつけるだけで問題ありません。むしろ、しっかり付けすぎると非常にうるさい感じになってしまいます。

1影

見づらいですが、グラデーションがついてます。このあと髪を塗るので、そのタイミングだとわかりやすいかも。


これを塗るときはクリッピングマスクを利用すると便利です。以降の工程もすべてクリッピングマスクをかけています。
ブレンドの仕方はいつも通常レイヤーで行っています。乗算やオーバーレイなどはほとんど使いません。

2影

次に2影を入れます。これはより濃い影です。
基本的には青系の色を強めにぶつけます。自然光の場合、光は黄色寄り、影は青寄りになりやすいです。室内だとまた事情が違うものの、一旦それを守っておくと概ね自然な陰影になります。

明度はあえてそこまで下げません。

2影

ガッツリ強めの色をぶつけます。


この状態でも割と成立していますが、ナチュラルな影にするつもりなので、ここからレイヤーの不透明度を下げていきます。
今回は40%程度にしました。

2影 不透明度下げ

不透明度を下げて色を落ち着かせます。


するとだいぶちょうどいい感じになりましたね。
一発で狙った色を当てにいくのは難しいです。アナログの場合、絵の具に少し透明感があったり、乾燥する前に塗ることで自然な混色が起こり、自然と下地の色に馴染みますが、デジタルの場合はそうもいきません。

そこで、強めの色を塗ってしまってから不透明度を下げることで、スライダーを動かすだけで狙った色味に到達することができます。
ただ、この色と下地の色の中間のどこかに狙った色がある、ということを予想して塗ることになるので、慣れるまではかえって難しいでしょう。

おすすめは今回のような強めの青です。

ハイライト

次にハイライトです。
なくても成立しますが、一応。

ハイライト

光が特に当たる場所に軽くライトを当てます。


こちらも同様に、強めの色を乗せた後薄めています。

反射光

最後に反射光です。
描かないことも多いんですが、今回は入れてみました。

反射光

影の外側にうっすら入れます。


こちらは水色を塗ってから薄めることが多いです。
物体の回り込みを表現するのにちょうどいいです。

まとめ

あとはこの工程を繰り返し……出来たのがこちら。

完成

完成!


こういった流れで、リトル・リコレクターのイラストは描かれています。

塗りに関しては、いくつものグラデーションを上から何層も重ねるような感じで描いていきました。多色摺り木版のような感じです。
このようにしておくと後から色の調整がしやすいので多用しています。1つのレイヤーで複数の色を塗り塗りすると、後から少しだけ色味を変えたいと思ったときに大変です。
線画の時点でほとんどの陰影は描かれているので、塗りはほとんど時間がかかりません。が、トータルでは時間のかかる画風と言っていいと思います。ゲームでこれをやるのは結構大変ですね……

この後、線の印象が強くなりすぎないようにするために色トレスを行うこともあります。今作ではむしろこの特徴を強調していくために、そのままの線で出しています。

今回は「絵を描くときに考えていること 後編」でした。
これを読めば誰でもリトル・リコレクターっぽい絵が描ける! ……かは分からないですが、結構ちゃんとルールがあるというのは伝わったのではないでしょうか。

それではまたお会いしましょう。

こんにちは。デザイナーの清水です。

リトル・リコレクターの画風は、私が普段描いている絵の画風に近いものを採用しています。
ゲーム内で動かすにあたっていくつか変更を加えた場所もありますが、背景などは限りなく普段の画風に近いものです(とはいえ、下描きまでは森くんにお願いしているので、あくまで画風だけです)。

特徴的なのはハッチング(線描によって陰影を表現する技法)ですが、ここではラフから清書までの中で私が考えていることや、こうするとやりやすい、と感じていることなどを説明しながら、流れを追っていこうと思います。

ラフ

まずはラフをご覧ください。

大体こんな感じの落書きめいたものから始めることが多いです。

ラフ

キャンバスに対して小さくない? と思われるかもしれませんが、これがやりやすいのです


どのくらいのものをラフと呼称するかは場合によると思いますが、今回はこのくらいの感じです。
アート系の界隈ではエスキースと呼ぶ場合もありますが、ゲーム業界で聞いたことはないですね。

何を考えていたか

今回の日誌で絵柄のお話をするにあたり、ちょっとした描き下ろしイラストを描こうと思っていました。

ある意味どんなものでもよかったのですが、アニーが元気に手を上げているポーズが描きたいな~と思い、であればカバンを掴んで空を飛んでいるときを描こう、と思いました。

どういう目的のイラストなのか決まっている場合は、それに応じて考えていきます。ゲーム内の素材として使うのか、広報目的で使うのか、世界観を見せたいのかキャラクターを見せたいのか、などによって内容は変わってきます。

ラフの大きさについて

大きなサイズで描き始めると、だんだん細部まで描きたくなってしまいがちです。その結果全体的なバランスに目が行きにくくなることがよくあります。
小さなサイズであれば描き込める詳細さにも限度があるので、ラフとしての役割に集中できます。

四角い画面に対する構図感などは曖昧になりがちなので、一枚絵の場合は画面上の配置を整理することから始めたほうがいい場合が多いですが、立ち絵とかであれば小さめサイズのほうが描きやすいですね。

ただ、作業中の各段階で誰かに見せてFBをもらうのであれば、これが渡されてきたら正直困ると思うので、趣味のお絵かき限定テクニックかもしれません。

※FBというのはフィードバックの略語で、他の人(主に上長や先輩等)に見てもらって、もっとこうしてほしいといった要望や修正点をもらうことを指します。

下描き

ラフを描き終えたら大きく拡大して下描きに移ります。

下描き

この時点で結構な部分を決めてしまいます。ちょっと目が怖いな。


ラフの時点では曖昧だった形を決めていきます。
ラフで気になっていた部分があればこのタイミングで修正してしまいます。

陰影などもこの時点である程度付けてしまえば、後の工程が楽になります。

形を取るときに考えていること

ちょっとデッサン的な話になりますが、物の形を取るときに考えていることについて話します。

基本的に私は座標で考えています。「輪郭線を引こう」と考えると、無数の形の中からいい感じの線を引かなければならず、私の脳みそにとっては結構複雑な処理です。
そこで、物体の形状の中で特徴的な座標の位置関係にまず集中します。
すると、こっちの点に対してこっちの点はもう少し上にあったほうがいいな、みたいなことを考えるだけで形の調整ができるようになります。

形を取るとき

座標で考えると形が取りやすくなります


あとはその点をつなぐだけです。

陰影をつけるときに考えていること

次に陰影についてです。

陰影

境界線をまず考えています


私が陰影をつけるときは、まず陰影の境界線を考えています。

輪郭線だけだと立体的な形状が把握しにくいので、下描きの時点で並行して陰影も付けています。

陰影の境界線には大きく2つがあり、一つは落ち影、もう一つは物体の形状に応じて現れてくるものです。
後者を稜線とか言ったりします。狭い界隈の用語なのか、あまり他の人が言っているのを聞いたことがありませんが。

清書

線画の最後の工程として清書をします。

清書

大変だ。


輪郭線は基本的に下描きをなぞるだけです。ハッチングについては、下描きですでにガイドラインを作ってあるので、それに従いながら付けていきます。

ハッチングの方向は物体の形状に沿って付けていきます。ここは感覚によるところが大きいですが、私は紙幣の絵を参考にしています。
(余談ですが、紙幣の絵はエングレービングという技法で描かれた版画です)

このようなハッチングは大変だろうと思われるでしょうが、実際大変です。どうしてこんな画風になってしまったのだろうと思う日もありますが、私はこの感じを愛しているので仕方がありません。

今回は色をつける前提で考えているのであまり線に強弱を付けていませんが、モノトーンで完結させたいときには、線の太さを変えることでさらに陰影に強弱をつけます。
具体的には稜線付近の線を太くすることで反射光のような効果を出すことができますし、奥まったところの線を太くすればAO(アンビエントオクルージョン)のような効果を出すことができます。

ハッチングの端にある点々について

ハッチング

線で表現しきれない部分は点描を行います。


ハッチングの端に点があることに気づいたかと思います。
これは線で表現しきれないハーフトーンを描くときに使っています。

1~4程度の段階があり、物体の形状の滑らかさに応じて何段階まで描くかを決めています。
点は等間隔で並び、数を徐々に減らしていきます。

この画風の由来について

この画風には明確にルーツがあります。
一つは、フランス語で「続き物漫画」を意味する「バンド・デシネ」。広い括りなので人によるのですが、こういった画風のものがいくつかあります。
もう一つは銅版画です。銅版画にはいくつもの技法がありますが、その中でもエングレービングとエッチングでしばしば見られる画風です。

私はこういった細密な絵に強く惹かれていて、線というものに強い魅力を感じています。
細密画、という括りで言うと、ネーデルラント美術の代表的な作家の一人であるヤン・ファン・エイクの絵も魅力的です。『ヘントの祭壇画』や『アルノルフィーニ夫妻像』が有名です。

まとめ

前編は線画までの工程で私が考えていることについてでした。
リトル・リコレクターのアートはおおよそこの感じで作られています。
後編では着彩の工程をお話できればと思います。色選びや塗り方にもこだわりがあるので是非そのお話ができればと思っています。

それではまたお会いしましょう。

こんにちは!デザイナーの森です。
今回は『東京ゲームショウ2025』のグッズ準備とブース設営の裏側をいろいろとお話しできればと思います。

東京ゲームショウ2025のレポートについてはこちらの記事もあるので、良ければご覧ください。

大きなイベントに携わった経験はありませんでしたが、イベントの出展にも興味があったため、作業と並行して挑戦してみよう!ということでグッズの作成やブースのレイアウトを考え始めました。とは言ったものの何から始めるべきかさっぱりわからず…3年前に出展担当をしていたディレクターの笹口さんには大変お世話になりました。いろいろわからないことを教えていただきつつ清水さんとも確認しながら進めていきました。


1.事前準備

グッズについて

プレゼントキャンペーンの施策を考え、それに適したグッズを選定していきました。
いろんな印刷会社のWebサイトを探したり見積もりを出したりして費用対効果を比較しながら決定しました。
フォローやりポスト、ウィッシュリストといった登録までの難易度が高いものは、より欲しい!と思わせるものでないといけないため、とても選定が難しかったですね…。

印刷会社を絞っていくうえで重要だと感じたのが、 土日祝に営業しているか です。5営業日と記載があっても土日をまたぐと実質7日かかってしまいますし、納品が間に合わずに納期を短くして、料金が高くなっては本末転倒です。

そしてもう一つ、何事も締め切りは早すぎるくらいがちょうどよいですね。 今回はウニコ本社に配送して個包装作業をしてから幕張メッセの会場に送る必要があったため、製造と発送にかかる日数+2週間早めに締め切りを設けましたが、それでもギリギリになるものもありました。間に合わなかったときのことを考えると恐ろしいですね…。 フライヤーを制作していただいた河原さん、うちわを制作していただいた李さん、4コマ漫画冊子を制作していただいた茨木さんにはとても感謝です…!

印刷会社について

今回発注した印刷会社を軽く記載しておきますので興味ある方はご覧ください~!納期についてはオプションによっても変わってくるためご参考までに。

▼東京カラー印刷さん
フライヤー、冊子、A1ポスターの印刷物を発注しました。土日祝も営業しています。特に紙の印刷物に関しては最安値の印象があります。

▼同人誌印刷所おたクラブさん
ステッカー、ハンカチを発注しました。土日祝も営業しています。
以下の例のように、印刷物は基本的に多く印刷するほど単価が安くなるのですが…
(例) 100-199部 | 単価¥10
  200-299部 | 単価¥8
一般的な印刷会社では、「デザイン1種類ごとの総部数」で単価が変動することが多いです。しかし、この会社さんでは、デザインの種類に関係なく、「注文したステッカー全体の総部数」で単価が決定します。そのため、「複数のデザインのステッカー」を作りたい方にとっては、単価が安くなり特におすすめです。

▼アクセアさん
アルミ複合板の等身大パネルとPOP用パネル印刷を発注しました。納期が圧倒的に短く、店舗受け取りの場合は1-2営業日で受け取ることができるためとても便利です。店舗によっては土日祝も営業しています。幕張メッセであれば会場近くに店舗があるため、そちらで受け取りをして徒歩で持ち運ぶなんてこともできます。実際に開催3日目でフライヤーが底を尽きたときには、翌日の朝までに1000部印刷していただきました。

▼オリジナルプリントjpさん
スタッフ用Tシャツを発注しました。シルクスクリーンの版代が安価で、インクの数も充実しています。webのシミュレーションで完成イメージが見れるので狙ったものが作りやすく便利でした。

▼ソクプリさん
防炎加工トロマットの布ポスターを発注しました。壁面サイズの都合で横400cm×縦100cmに印刷する必要がありましたが、サイズ指定ができて防炎加工があり、それでいて安価な会社さんはほかにないという印象です。

▼型抜き印刷ドットコムさん
うちわを発注しました。うちわの印刷は定形でのカットがほとんどであったため、この会社さんお願いしたことによりトリスタンの形にカットされているうちわが実現できた点、とても満足しています。

印刷会社詳細

ブースのレイアウト決定について

次に、ブースの備品の配置がわかるレイアウト図を作成するにあたり、『 知ってもらう 』という大きな目的を設定して、『 その目的を達成するにはどういった配置にする必要があるか 』を考えました。
目的に対して費用を抑えつつ、より大きな効果を得られるものは何かを考えた結果、壁面に大きく布ポスターを設置したり、通行人から人越しでもプレイ画面が見えるよう55インチモニターにしたり、等身大パネルを設置したりなど…絵とキャラクターの魅力を伝えられるようなブースを目指しました。
たくさんの選択肢がある中から一つに決定するという作業の大変さを痛感しました…。脳内で考えていて決め手に欠けるときは、縮小した図面を描いてみたり同じくらいの大きさのものを設置して確認するのが手っ取り早く効果的です。
電気供給容量の確認、設営条件の確認も大切です。こういった難しいことがそこかしこに散らばっているため、出展要項をよく確認しつつ進めました。確認が抜けていてリマインドしていただくこともしばしば…

設営の条件について

設営には以下の制約があり、レイアウトや備品選定時には苦労しました。

防炎素材を用いること(可燃素材の場合は防炎マークの付いたものを使用する)
・壁面装飾は原状回復可能なものに限る(釘や粘着が残るものはNG)
・ブースの視界を妨げるような造作物はNG

特に防火素材に関しては頭を悩ませました…。
本当は世界観に合わせて全体的に木っぽいナチュラルな感じに統一してみたかったのですが、木を使わず再現するとなると費用爆上がりのため断念。
等身大パネルに関しては、「防火素材にする必要がある」と作成途中でわかり、調べてみても取り扱っている会社さんが少ない…!困りました。
通常のパネルの場合¥7,000前後ですが、防炎加工がつくとなんと¥30,000…!あきらめかけてたのですが、笹口さんより比較的安価な『 アルミ複合板印刷 』をご提案いただき、東京ゲームショウ事務局に問い合わせてみたところ、使用して問題ないとのことで一件落着しました。防火規定のあるイベントが増えているみたいなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

壁面装飾の設置方法

また、制約により計画段階で悩んでいたのが壁面装飾の設置方法です。調べてもあまり記載されているページがなかったのですが、会場で他会社さんのブースを見たところ2通りがあるようなので記載しておきます。出展を考えている方はご参考までに!

壁面装飾の設置方法 今回のTGSは『A』の方法で清水さんに設置していただきましたが、とてもきれい仕上がりました。

荷物発送について

会場までの荷物発送はJITボックスチャーターを利用しました。 というのも…イベント当日使用するグッズや備品を会場へ運搬する必要があり、大きな備品も含まれていたため、一つひとつを個別に発送するのは手間とコストがかかり、どうするべきか悩んでいました。そこでこちらを利用してみました。結果的にはとても良かったと思います。
このサービスは、横約100cm×縦約100cm×高さ170cmの専用ボックスに入るものであれば、個数制限なく荷物を入れることができます。特に問題なくTGSの3日前にオフィスにて集荷、前日にブース前まで配送していただきました。時間指定は3時間単位の指定になるので注意が必要です。また、開催1か月前くらいに申請が必要なので忘れないようにしましょう。

余談ですが、ボックスが会場ブース前にポンと置かれていました。指定時刻を超えても担当者が来ないため、「勝手に開けていいのか…?」と不安で開けられない状態でした。なかなか担当者が来ないので開けちゃいましたが、特に問題なく作業を進められました。安全面も考えて自己責任でお願いします (笑)。

印刷会社からイベント会場へ直接配送したい方は…

印刷会社から発送してブースで受け取りたい方は注意が必要です。印刷会社によって会場に直接発送できるところとそうでないところがあるためHPを確認してみることをお勧めします。amazonなどの通販サイトから会場への配送も同様です。イベント会場への配送に不慣れな場合があるため、商品がブースに届かない可能性があります。一番の安全策は一度受け取ってからJITボックスチャーターやヤマトや佐川でまとめて送ってしまうことですね。

2.会場にて

前日準備

前日の朝10時にから設営を行いましたが、レンタルの椅子や机はすでにブースに設置されており、モニターは午前中に届けていただきました。発送時にチェックをしっかりしただけあって、これがない、あれがない、が発生しなかったのはとても良かったですね。
1点失敗した点を挙げると、2台のモニター位置が少し低いのではないかということで、2台のモニター台を用意しました。しかし、モニターの脚に対して奥行きが足りず。仕方なく片方のモニターに奥に並べて設置することにしました。ここはしっかりと測る必要がありましたね…反省です。
クロスを下ろしてダンボールを隠したり配置をずらしたりなどの微調整を当日の朝行い、いざ東京ゲームショウの開催です。

ブースの様子

当日の調整

客入りしてから調整した部分もあります。左で試遊した人から右のノベルティコーナーでノベルティ係から特典を受け取る流れにしようと考えていましたが、休憩を回す関係で現場が思うように回らなくなりました。
そこで、ノベルティ係を立てず、「試遊係がその流れでノベルティの受け渡しする」形に変更しました。それに合わせてモニターの間隔を広げたり、ノベルティが手前から取れるよう常に並べて補充したりなど臨機応変に調整しました。試遊係は横でしゃがんでゲームの補足などを説明するのですが、それが思ったより足に負荷がかかります…そのため、試遊係もローテーションして一人にかかる負荷を軽減しました。

撤去・搬出

JITボックスチャーターの往復便をお願いしていたので、イベント終了後、すぐブース前にボックスを届けていただきました。開催前よりも荷物が少なくなったので、簡単に積み込むことができ、二日後の朝にウニコ本社まで配送しました。

こんな感じで東京ゲームショウ2025が終了しました。
一段落ですが、今後の開発も気合を入れて取り組みたいと思います!
それではまたお会いしましょう~!

 <  1 5 6 7 13  > 

page top